野球肘

肘関節の内側の出っ張りに炎症が起きる症状です。

肘の内側の痛み

 肘関節の内側にある骨の出っ張りと、その周辺部に痛みを生じる障害です(図1.)。肘関節を伸ばした状態で、手首を甲側に曲げると痛みが再現されますが、重度になると外側にも痛みを発症します。骨や軟骨、靭帯、筋肉などが未発達な状態での無理な投球や、フォームの乱れは、手投げの状態になることから、肘に大きな負担がかかってしまいます。多くの場合、球速に拘る投法で癖が出来てしまうことにあります。また、テニスでも同様に、テニス肘というものがあり、こちらも重複した内容となります。
 著者の経験から、肘が完全に伸びずに固まってしまっているお子さんが多く、バンザイの恰好をすると、投球時の利き腕側は対側と比較して腕が短くなって見えます。これは、肘周囲の筋肉が緊張を起こして、肘が伸びきらないことから見られる現象で、痛みがないお子さんでも、野球をやる場合、定期的な肘周囲のメンテナンスをすることをお勧めします。

図1. 野球肘で痛む部位