野球肩

主に野球を熱心にやられるお子さんに多い障害です。

投球動作で痛い

 野球肩は、ボールを投げる動作で痛みが再現されます。野球の投球動作は、運動の中でも肩にかかる負担が大きい(図1.)動作であるため、十分な予備運動を行わずに強い球を投げたりして無理をすると、一度で痛めてしまうケースもあります。痛みの生じる場所は、肩関節の前面や後面など様々です。痛みを放置したままトレーニングを続けていると、肩関節が不安定になり脱臼してしまったり、骨端が剥がれてしまったりして、重症化するリスクもあります。
 多くの場合は、投球動作の繰り返しによって、徐々に進行してしまうので、弱い痛みだとしても十分な管理が必要です。痛みだけではなく、関節の可動性も管理すると大きな予防策となります。
 特にこの部分の筋肉は、回旋腱板とよばれる複雑な筋肉が集約しており、これらの筋肉がバランスよく連動的に機能していることが大事です。
 整体の業界では、この筋肉を支配している神経回路を注視します。肩や腕は、頚椎の下部と胸椎の上部から神経が枝分かれしているため、ここの背骨環境を整えることで、筋肉の機能のバランス化を図ります。特に胸椎1番の骨は重要で、著者の経験では、子供に限らず、肩に障害をお持ちの方は、殆ど全員が正常な可動性を失っています(背骨のズレがある)。

図1. 投球モーションで負担が掛かる